カンファレンス2014
なごみ薬局、のぶさんです
今日は仁和診療所のカンファレンスの事例の紹介を。
カンファレンスシートを見てください。
77歳女性。☆・☆さん。
昨年の9月からK特別養護老人ホームに入所しておられました。
医学的適応のところでわかるように過去脳出血のトラブルを2回経験しておられます。
2年前の脳出血で医師からは「もうそんなに長くは生きられない」と宣告されたそうです。
そこで主たる介護者の次女さんが決意をされました。
「そんなに長くないのなら最期まで面倒見よう」と。
ケアマネージャーの仕事を辞めお母さんの介護に専念されました。
でも長くない期間は2年以上に及びました。
次女さんはもう限界でした。
あっちこっちあたった末、K特養に入所させることが出来ました。
やっぱり脳出血では心臓がいくら強くてもいつまでも生きながらえることは出来ません。
いよいよ最期の時が近くなってきたようでした。
この6月、次女さんがお母さんを外泊させた時のこと。
夜、☆さんをベッドで寝かせて自分はベッドの下に布団敷いて寝ていた時に、
☆さんがベッドから落下。次女さんが一人で元に戻すのは困難と判断し
自分の布団で添い寝された時
「このまま施設で最期を迎えさせるのが良いのだろうか。
もっと何か自分にできることはないのか…」
カンファレンスシートを見てもらえればお分かりかもしれませんが、夫は健在。
ですが、事情があり主たる介護者には夫はなっていません。
7月に入っていよいよ食事らしいものも入らなくなってきた☆さん。
次女さんは「家で最期を迎えさせたい」と決意。
退所の運びに。
7/11午前、診療所のN医師、N看護師が往診に。
☆さんは家に帰れたのがうれしくて大喜び。
医師・看護師・家族と握手してニコニコ顔。
その日の夕方にも往診を受けています。
翌12日自分の診察を終え薬をもらいに来た夫に私は声をかけました。
「奥さん帰ってこられてるみたいだけど」
夫「おかげさんで今朝8時半に、あの世にいきました。
皆さんに本当に良くしてもらいました。感謝しています」と。
納得のいく在宅での終末にはなかなか出会えません。
本人も含めて納得のできた最期だったのではと思います。