いのちと健康を守る「架け橋」に いのちと健康を守る「架け橋」に

事務局日誌

2010年10月31日

祝!京薬祭2021   医療の質を一緒に考えよう

こんにちは。ようこそ京都コムファのホームページへ!

 

医療の質の内容は?

薬局も患者さんに医療を提供しています。
私たちは質の高い医療を提供したいと願っています。
 

 

米国医学研究所(Institute of Medicine ; IOM、現「全米医学アカデミー」)によると質の高い医療は、①患者を医療の中心に置き、②安全 ③有効 ④タイムリー ⑤効率 ⑥公正 の条件(順不同)を満たさなければならないと言われています。(邦訳『医療の質』日本評論社、2002年参照)
 

 

インターネットで「医療の質」「向上」で検索すると、この6つを挙げている医療機関がたくさんヒットします。(中には⑥だけ掲げていない医療機関のサイトもあります)。
 

 

参考までに、この6項目についてのみ簡単に説明しているサイトから引用して紹介しておきます。  
Six Domains of Health Care Quality as Defined by the Institute of Medicine (IOM)

    • Safe: Avoid harm to patients from the care that is intended to help them.
    • Effective: Provide services based on scientific knowledge to all who could benefit and refrain from providing services to those not likely to benefit (ie, avoid underuse and misuse of services, respectively).
    • Patient-centered: Provide care that is respectful of and responsive to individual patient preferences, needs, and values and ensure that patient values guide all clinical decisions.
    • Timely: Reduce waits and sometimes harmful delays for both those who receive and those who give care.
    • Efficient: Avoid waste, including waste of equipment, supplies, ideas, and energy.
    • Equitable: Provide care that does not vary in quality because of personal characteristics such as gender, ethnicity, geographic location, and socioeconomic status.

 

 

医療の公正性

医学書院のサイトに、このIOMの提唱した6つのドメイン(aimsと表現されることも)についてのわかりやすい記事がありましたので少しだけ引用して紹介します(下線は引用者)。
「一歩踏み込んで」公正な医療制度を構築する責任について言及しておられると同時に、リンク先本文では「医療従事者が公正性を損な」っている事例を挙げ、医療の「公正性」は医療現場の医療従事者の責任であること(こちらがメイン)に言及しておられます。改めて肝に銘じたい事柄ですね。
小西竜太氏「公正性 公正な医療を提供するには」(「医学会新聞」2015年9月14日)

IOM報告書において,「公正性(equity)」は,「性別,民族,地域,社会経済的状況,教育水準(中略)といった個人の属性によって左右されることのない良質のケアを提供すること」と定義されています。またここから一歩踏み込んで,「健康格差を縮小すること」も,医療システムの役割としています。公正な医療を行うことで,「健康の質」が向上し,「効率的な医療」を展開できると言われています。…

公正な医療を提供することは,医療における高い倫理観を持って,医療や健康の質の向上に貢献することにつながります。それらを実現するためには,医師本人の行動に加えて,臨床現場の役割分担やチーム医療,地域包括ケアなど重層・多面的なアプローチも重要となります。自分の守備範囲だけでなく,社会全体に視野を広げてください

  
 

民医連の綱領には

1953年に結成された全日本民医連はその綱領の冒頭に「無差別・平等の医療と福祉」と記して、「医療の公正性」を掲げています。

私たち民医連は、無差別・平等の医療と福祉の実現をめざす組織です。…
私たちは、この憲法の理念を高く掲げ、これまでの歩みをさらに発展させ、すべての人が等しく尊重される社会をめざします。…

 

 

選挙は公正な医療を実現させるチャンス

民医連と京都コムファは綱領の立場から、以下のような要求を実現する選挙になるよう訴えています。一つでも賛同できる項目があったらツイートお願いします。(ツイッター画像をクリックしてください)
 

 

憲法を守り憲法を活かす
核兵器禁止条約に被爆国日本も参加を 
米軍基地撤去と辺野古新基地建設の中止
原発ゼロと再生可能エネルギーへの転換を
応能負担を強め公正な税制を