みつばち便り~緑内障に「型」があるのは知っていますか?~
薬には飲み合わせや食事の影響があることなどがよく知られていますが、持病によっては使うと具合が良くない薬もあります。中でも「緑内障と薬の相性」は薬剤師になるための勉強をしていく中で必ず出てくるものです。
ただ、この緑内障も大まかに分けて2つの「型」があるのですが、薬局で話をしていると緑内障の人もこの「型」を知っている人は少ないという印象を受けるので、ここで説明したいと思います。
- 開放隅角(かいほうぐうかく)緑内障
一般に多いのは開放隅角緑内障です。開放隅角緑内障は、眼圧上昇は軽度で、慢性緑内障であることがほとんどです。視野障害の進行なども通常はゆっくりです。眼圧が正常レベル(20mmHg以下)である「正常眼圧緑内障」も、開放隅角緑内障に含まれます。
- 閉塞隅角(へいそくぐうかく)緑内障
閉塞隅角緑内障は、房水の出口である隅角が閉塞するために、急激に眼圧が上がることがあります(「急性緑内障発作」といいます)。
1番目の開放隅角(かいほうぐうかく)緑内障は大丈夫ですが、薬との相性で問題になるのは、2番目の閉塞隅角(へいそくぐうかく)緑内障です。
この場合は、薬を飲まない方が良い場合があり、その種類も多いです。
薬局や内科の病院ではどちらか分からないことが多いので、眼科で緑内障と言われたら、「薬を飲んでも大丈夫な緑内障ですか?」と尋ねてみることをお勧めします。
(参考:公益社団法人 日本眼科医会ホームページ)(文責:前田裕介)