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こすもす日和

こすもすだより

2018年11月17日

冬のスキントラブル

冬場は空気の乾燥や暖房器具による湿度の低下、気温低下に伴う発汗量の減少などにより、皮膚のかさつきや、それに伴う痒み、湿疹といった様々なトラブルが生じます。
特に高齢者は体の水分量が低下しているため、乾燥に伴う様々なトラブルを起こす前に、日頃から保湿剤を使って皮膚の水分量を一定に保ち、炎症を起こしにくい状態を作っておくのが理想的です。また、角層が成人の2分の1~3分の1ほどの薄さしかない乳児や新生児についても、皮膚のバリア機能を維持するための保湿が重要です。

日常生活の注意点

・暖房器具の使用は乾燥しやすいので、部屋の換気と加湿をしっかりする。
・皮膚を清潔に保つ(洗う時はこすらず、石鹸をしっかり洗い流す)。
・高温での入浴やシャワー、長時間の入浴は、痒みが起きやすいので避ける。
・乾燥や急激な温度差による刺激を避けるため、冷気に皮膚をさらさないよう、マフラーや帽子で外気に触れないようにする。

保湿剤の効果的な使い方

*保湿剤の種類

同じ主成分でも、軟膏、クリーム、ローションなどがあり、塗り心地が異なります。皮膚の症状や状態に合わせて、最適な種類の塗り薬を選択することが大切です。

塗り薬の選択例

・乾燥でカサカサ、広範囲には・・・クリームもしくはローション
・頭皮の赤みには・・・ローション
・キズのある部位には・・・軟膏

塗る量

チューブの穴の大きさ(口径)にもよりますが、軟膏やクリームは、人差し指の先から第一関節まで伸ばした量、ローションは1円玉大の量が約0.5gで、およそ手のひら2枚分が塗れる量です。塗る時は、外用薬を皮膚にちょんちょんと置くようにして、すり込まないで『のせる』ように、やさしく手のひらで広げます。ティッシュペーパーをのせても落ちない程度に『ベタベタ』になるくらいが基本です。関節やしわの部分はのばして塗り、手のひらで外用薬を広げるとき、皮膚のしわに沿って広げるようにしましょう。

塗る時期

入浴後はお湯や石鹸の影響で皮膚が乾燥してしまうのですぐに保湿剤を塗ることが大切です。

(この記事は2018年1月4日発行「こすもすだより」第56号として掲載されたものです)