いのちと健康を守る「架け橋」に いのちと健康を守る「架け橋」に

事務局日誌

2024年9月27日

お金をかけずに「豊かな」老後?

本部のYです。

 テレビのある番組で、老後についてのインタビューが出ていました。質問に答える誰もが老後の生活の不安を漏らしていました。当然です。年金定期便を見るたびに、貯金がなくなったらどうするのか、不安になる人も少なくないと思います。その番組では1ヵ月の食費を1万円台に抑える高齢者を称賛していました(それがその番組のすべてというわけではなさそうですが)。
 食費1ヵ月12,000円として、1日400円です。倍の食費でも、月24,000円、1日800円の食費です。
 家賃を払って、電気代とガス代・水道代を払って、保険料を払って、その上で生きていくのですから、節約しないと年金で暮らせないのです。医療のことを考えると、「医者に行く回数」や食費をどう抑えるか考えるものではないでしょうか。住んでいる場所によっては、医者に行くのもスーパーに行くのも、交通費がかかります。そのために医者に行く前にサプリメントでなんとか「健康」を保とうとする人は少なくないのではないかと思います。
 番組は、これだけ節約しても工夫次第で豊かな生活ができる、などと言っていましたが、そんな都合の良いことばかりであるはずがありません。
 その番組はすぐ観るのをやめましたが、こんな食費では健康雑誌に紹介されている「バランスの良い食事」は月に何回摂れるのか、疑問を持ってしまいます。平日のスーパーに行けば、比較的高齢の方々が、弁当を買い求めておられますが、中にはお菓子や菓子パンのようなものばかり買っている方もおられます。
 シャインマスカットが人気だそうで、1パック800円~12,00円でスーパーに並んでいます。しかしやはり買うのに勇気が要ります。果物は高くて、年に1度しか買わない種類もあります。子どものころは、スイカもブドウもそれなりに食べたような気がしますが、今は「安い瞬間」を毎日狙っています。

 生活の彩りを抑えて、それを「豊かだ」と感じる、そんな面白い生活をを否定はしませんが、誰もが食事、外出、医療、友人と会食などを抑えていくと、経済も活性化しないのではないでしょうか。テレビではあちこちのおいしそうな料理や名物メニューが紹介されていますが、一日1000円未満で抑えている人からすれば、翌日と翌々日はほんとうに質素にしなければなりません。

 

 この間、常軌を逸した軍拡・戦争政策が内閣によって、ごり押しされてきました。物価高騰や、生活困難、コロナ感染拡大といった国民の直面する困難を他人事のように、少子化対策と言いつつも財源を示さず、能登半島地震からの復興・復旧も進まない中、軍事費だけは聖域化し、多額の税金を投入する、社会保障を切り捨てる政策がまかり通っています。この方向をいま転換すること抜きに、社会保障の変質を止める事も、拡充させることもできません。

 

 近所では明るい顔をしても、内では息を殺したように一年間やり過ごし、お金のいる「式」や「場」をできるだけ避け、なんとかやりくりしたお金で年に一度の楽しみを、あるいは今年こそは新しい服を買う…。節制は美徳かもしれませんが、べつに楽しみや「豊かさ」を苦しみと引き換えにする必要はないのではないでしょうか。

テレビと年金定期便を見てそう思いました。