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薬局日記

2012年12月17日

気になる患者さん MKさんその2

こんにちは。なごみ薬局・のぶさんです。

先月の気になる患者さんのお話の続きです。

 

MKさん。80歳代女性。

11月13日頃より熱発を契機にレベルダウン。

水分・食事もむせがあり入らなくなってきた。

 

11月末には薬も必要最小限の内服2種と気管支拡張の貼付剤のみに。

「のどが渇いた」というときには

ディスポの注射器で数mlの水分を吸って

プチュっと飲ませてあげる方式に。

 

12月のかかりに家族・ヘルパーさん・ケアマネ・訪問看護師・

診療所の医師・看護師・事務そして薬局も含めてカンファレンスが持たれた。

 

医師の病状説明は重いもので

「食事は誤嚥があるので入れたら熱発します。

無理に入れるなら胃ろうと言って胃に直接栄養を入れるための

口を作り、そこから栄養を入れる方法か、

太い静脈に針を入れておいて点滴で栄養を入れるかしかありません。

家族さんとしてはどうですか?

これをしなかったらあと1ヶ月もつかどうかだと思われます。」

家族「無理なことはしたくないので、自然に任せたいと思います」

 

患者さん.jpg

 

そこでMKさんの最期を迎えるためのサービスの調整をした。

 

 デイサービスにはもういけないので、入浴サービスを入れることや、

 床ずれができているのでその処置と新たに作らないようにするために

 頻回にヘルパーに入ってもらって体の向きを変えること、

 お下のチェックなど、ヘルパーが1日3回、毎日訪問する

 訪問看護も毎日入る ようなサービスの組みかえをされた。

 

 もちろん今の要介護の状態では難しいので、区分変更をかけて。

 おそらく要介護5が出ることを見越して。

 

カンファレンスがあって2週間がたとうとしている。

ほとんど口から入っていない状況の中で

点滴も毎日だとむくみが生じやすいので1日おきの500ml程度。

 

手と手.jpg

 

 

先日また熱発があり、坐薬が処方された。

MKさんは最後の力をふりしぼって

「私は生きている」

とみんなに発信しているようだ。

 

もうちょっと頑張ろうね。

で、ご主人の待つ天国に安らかに旅立とうね。

 

(写真はイメージです。記事とは関係ありません)