ジャンプの今後(2013年No.42時点)
今、ジャンプはすごい!!
一作目でことごとく失敗した作家たちが力をつけて帰ってきたからだ。
20作品中4作品がそういった作品である。
具体的に作品名を挙げると、「ニセコイ」「ハイキュー」「食戟のソーマ」「ワールドトリガー」
の4作品である。
今回はこの4作品を中心にジャンプの未来を検証して行こうと思う。
「ニセコイ」
古味直志先生のラブコメ漫画である。
前作、ダブルアーツとのギャップに驚いた。まさかのラブコメ。
ストーリーは主人公がある日を境に美女達にモテまくる。そしてその中に10年前にとある約束を交わした女の子がいる。果たして約束の相手は誰なのか…?
この作品の素晴らしいところは、エッチな描写が極めて少ないところだ。
ストーリーに重きを置き、1話1話に話の山と引きがあり、10年前の約束にジワジワと近づいて行っている。
そして、2014年1月からはテレビアニメ化も決定している。
人気絶頂で連載から半年たらずで謎の打ち切りとなった、ダブルアーツの分も頑張ってほしい。
「ハイキュー」
古館春一先生の熱血スポ根バレーボール漫画である。
第1話を読んだとき不安があった。前作、四ツ谷先輩の怪談の影響か?あまりにも黒色(ベタ)を使い過ぎていたからだ。
背の低い主人公が高校バレーで一番を目指すのに、もっと明るい描写を心掛けて欲しかった。
しかし、そんな不安を跳ねのけるように2話目以降は明るい色使いで、ドシドシ人気をとり連載1年以内に2回目の巻頭カラーを獲得するまでの大人気漫画となった。
ハイキューには必殺技の類が一切ない。純粋に物語のみで読者を惹きつけている。
来年以降アニメ化は確実であろう。
「食戟のソーマ」
附田祐斗×佐伯俊、両先生による料理バトル漫画である。
読み切りの時点でかなり面白く、安納城連載となった。
ストーリーは主人公が料理学校で頂点を目指す。生徒同士のもめ事は食戟という名の料理対決で解決するのもこの漫画の見どころの一つである。
しかし、一つ大きな問題がある。
それは、ジャンプではNGなレベルのエッチな描写があることだ。
美味しい料理を食べるたびに、その味を全身で表現するのだ。
だが、文句なしに面白い。ひとつひとつの料理にアイデアがあり、毎回ド胆を抜かれる。
深夜枠でのアニメ化は確実であろう。
「ワールドトリガー」
葦原大介先生のSF漫画である。
前作、賢い犬リリエンタールとは打って変わってのシリアスなストーリー漫画である。
この判断は正しい。なぜ初連載がハートフルコメディーだったのかは謎だ。
ストーリーは人間界に突如現れた近界民(ネイバー)と人間、そして物語のカギであろう不思議な力トリガーをめぐるSF漫画だ。
ひとつひとつの線が綺麗でシンプルな構成で読みやすい。
懸念があるとすれば、シンプルがゆえにバトルに迫力が足りない点だ。
しかし、個性的なキャラがその点をカバーしてくれている。
キャラづくりは漫画を描くうえで一番大切だと個人的には思っている。
まずは連載1周年を目指しこの調子で頑張って欲しい。
この4作品の共通点はヒューマンドラマを描けている事。キャラづくりができている事。物語に企みがある事。
これは人気漫画の必須条件なのかもしれない。
今後の活躍に益々期待する。
この他にも、
ONE PIECEのあとがまと話題になった「暗殺教室」
アニメ化を機に人気を取り戻した「黒子のバスケ」
ジャンプのギャグを支える「斉木楠雄のψ難」
そして中堅処の「BLEACH」「銀魂」「べるぜバブ」
ジャンプの三大柱「ONE PIECE」「NARUTO」「トリコ」
おかえりなさい西義之先生の復活新連載「HACHI」
鳥山明先生の短期連載「銀河パトロールジャコ」
ギネス記録更新中「こち亀」
と、今ジャンプは読みごたえ満載なのだ!!