みつばち便り~リフィル処方箋とは?~
4月になって2年ごとの診療報酬改定があり、新しい制度が出来ました。
まだ見かけたことはありませんが、「リフィル処方箋」について説明します。
リフィル処方箋とは「定められた一定の期間内に繰り返し使用できる処方箋」のことです。
リフィル処方箋は、症状が安定している患者さんに対して、医師がリフィルによる処方が可能と判断した場合に、処方箋の「リフィル可」欄にレ点を記入し発行される繰り返し使用できる処方箋です。(下図参照)
リフィル処方箋の総使用回数の上限は3回までとなっていますが、新薬や麻薬、向精神薬、湿布薬など一部の薬は処方ができません。
また、最大90日までの処方を3回に分割出来る形となっており、病院に行く代わりに薬局で症状の変化がないか薬剤師が聞き取る形となっています。
薬剤師は何か病態の変化があれば受診を促すことと、患者さんから聞き取った情報を医師へ報告することとなっています。
ただリフィル処方箋を出すかどうかかは医師の判断になるので、全国的にも今のところは進んでいないようです。既に56日や90日の長期処方で貰われている方は薬局に行く回数が増えることになります。そのため、「毎月大きな病院に受診しているものの、受診するのが大変で近くの薬局で毎月薬を貰いたい」というような患者さんが対象になるのかなと今のところは考えています。あまりに長期の処方になって医師の診察が減ると病態が悪化しやすいというデータもあるので、難しい制度だなと感じています。
(文章:みつばち薬局上賀茂店 薬局長 前田裕介)