糖尿病
糖尿病とは
糖尿病は血糖値が高い状態が続く病気です。血糖値を下げるホルモンであるインスリンが出にくくなったり、働きが悪くなることで起こります。はじめのうちは自覚症状がほとんど出ませんが、放っておくと失明や神経障害、腎不全動脈硬化などの様々な合併症を引き起こすため、早めに治療を行い、血糖値をコントロールすることが大切です。
現代の日本では、9種類の糖尿病治療薬が使われています。患者さんの状態に合わせてこれらを使い分けたり、組み合わせたりして血糖値のコントロールをサポートします。
糖尿病になってもすぐに薬物治療が行われるわけではありません。まずは食事・運動療法によって生活習慣の改善を行います。これにより、血糖値や体重のコントロールができるようになれば、薬は必要ありません。
食事において大切なことは1日の適正な摂取エネルギー量を守ること、そして栄養をバランス摂ることです。
摂取エネルギー量(Kcal)=標準体重(Kg)×身体活動量
標準体重(Kg)=身長(m)×身長(m)×22
身体活動量の目安
デスクワークが多い人 25~30
立ち仕事が多い人 30~35
力仕事が多い人 35以上
例えば、身長160cmでデスクワークが多い人の摂取エネルギー量の目安は約1700Kcalです。(1.6×1.6×22×30=1689.6)
1日の摂取エネルギー量が適正量を超えている場合は、摂取エネルギーを減らすか消費エネルギーの増やす必要があります。
消費エネルギー量(Kcal)=身体活動強度×時間(H)×体重(Kg)
身体活動強度の例
普通の歩行 3
ウォーキング 4.5
ジョギング 6
例えば、体重60Kgの人が1時間歩くと180Kcal消費できます。(3×1×60=180)
運動で消費できるエネルギー量はそれほど多くはないですが、運動には血糖値や血圧を下げる効果をはじめ、筋力低下や骨粗鬆所の予防、ストレス解消など様々な効果できます。ぜひ食事療法とあわせて運動を行うことをおすすめします。
(この記事は吉祥院健康友の会の「友の会だより」2019年春号に「あゆみ薬局だより」第98報として掲載されたものです)