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こすもす日和

こすもすだより

2019年4月26日

「声変わり」

今年のお盆に実家へ帰省したときのこと。隣の部屋でおじいちゃん(私の父77歳)と孫(私の息子14歳)とで話をしているのだけれども、低い声がソックリでどっちがどちらの声なのかサッパリ分からなくてびっくりしました。あんなにかわいらしい声だったのに、小6くらいから徐々に声が低くなり始め、声変わりの途中は私の声にソックリになり、息子の友達でもインターホン越しでは私と息子を判別出来ない時期もありました。それも数ヶ月でどんどん声は低くなり、今では家族で一番低いくらいに。

なぜ声変わりするのか?(我が家で人気の某テレビ番組で解説していました)
「のどの奥にある声帯が伸びるから」
声を出すときには声帯が開閉しながら震えて音が出ます。この音が声道を通って共鳴し、口の動かし方で様々な声になります。男子の場合はこの声帯が思春期に変化。このときに体内で分泌されるのが男性ホルモンのテストステロン。ひげが生えたり体つきが変わったりといった子どもから大人へ成長するときに影響を与えます。声帯はこのホルモンの働きによって思春期に伸びていき声が低く変わるそうです。管弦楽でも、バイオリンよりチェロ、コントラバスなど弦が長いほど音が低くなるのと同じ原理。

何のために声変わりするのか?
「モテたいから」
2007年にハーバード大学が行った調査では、タンザニアに住むハッザ族という1万年以上前と同じような狩猟生活を送っている民族で男性の声を調べたところ、声の高い男性より低い男性の方が子どもの数が多いことが判明したとのこと。このことから古くから声の低い男性は女性にモテていたのではないか?と推測されるとのそうです。声の低さは強さの象徴で結果として女性を惹きつけているとのことでした。男性が声変わりする理由については未解明の部分があり、動物学的見地からは声が低い方が異性を惹きつけると考えられているそうです。

ところでうちの息子はというと、本人いわく全くモテないそう。親としても声が低すぎて聞き取れないことも多く困りもの。魅力の一つとして活かしてほしいものです。

M.T.
(この記事は2018年10月1日発行「こすもすだより」第59号として掲載されたものです)