父母への感謝

母は6年前、父は昨年亡くなりました。

母は自営業の父の建築士事務所の経理をし、子どもたちが大学を卒業すると生活費をしっかり徴収し、経済観念を育ててくれました。春になると母の作るいかなごのくぎ煮が楽しみでした。教えてもらったお節料理は母亡き後、父は喜んでくれました。
日曜はトラックの荷台にみんな寝転んで乗って、父の現場へお手伝い。弟は父から仕事を現場で学び、今の仕事に活かしています。

父は運動会前には子どもたちと走る練習をし、山登りやキャンプ、雪が降ればそりを持って山の中へ連れて行ってくれました。お金をかけず、自然の中にたくさん楽しむことがあることを教えてくれました。
父の掘った井戸の水で生活し、定年後はいろんな野菜や果物を作ってくれていたので、災害時もなんとかなる！という安心感がありました。集めた落ち葉を堆肥にして育てた山芋はとても立派で、とろろご飯はおいしかった。

私が入院した時に毎日通ってくれた母、私の成績をみて「薬剤師はどうや」と言った父の一言で、医療の場で働く薬剤師になろうと決めました。

母の入院中、父は毎朝ミックスジュースを作って届けていました。父の入院中、私は毎朝顔を見せることしかできなかった。

「あのなー、、、」今でも父から電話がかかってきそうな気がします。よそ見しないで、見守っていてね。父母の娘であることを誇りに生きていきます。

コスモス薬局　松田千治