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こすもす日和

こすもすだより

2018年11月19日

痔とは、肛門や肛門周辺に起こる病気のことです。痔の代表的な病気には、いぼ痔(痔核(じかく))、切れ痔(裂肛(れっこう))、痔ろう(あな痔)の3つの種類があり、痔核はさらに内痔核と外痔核に分けられます。

 

肛門から出血があり、てっきり痔と思っていたが、受診したら大腸がんだった、というようなケースがまれにあります。肛門からの出血という点では、確かに痔の症状とも一致しますが、大腸がんや潰瘍性大腸炎、大腸ポリープなど、別の病気の可能性も考えられます。肛門から出血がある、急に便秘になった、便秘と下痢を繰り返すなど、気になる症状がある場合は、早めに専門医を受診してください。

痔を悪化させないために、大切なことは、

おしりに負担をかけない排泄

①便意が起こってからトイレに行く

②便意を我慢しない

③トイレの長居は禁物

④おしりは清潔に保つ

              を心がけることです。

 

 

長時間同じ姿勢を続けない

長時間、座りっぱなしや立ちっぱなしという状態はなるべく避けてください。ときどき姿勢を変えたり、デスクワークなどで同じ姿勢を続けている場合は、合間を見つけてストレッチなどで体を動かしましょう。

 

ストレスをためない

疲れやストレスがたまると、免疫力が落ち、痔が悪化しやすくなります。なるべくリラックスして、趣味などでストレス発散をしましょう。

 

適度な運動を

適度な運動は、ストレス解消に役立つだけでなく、腸の動きを活発にして排便を促す効果があります。

 

冷えに注意

体が冷えると、肛門の筋肉が緊張したり、血液の循環が悪くなって痔に悪影響を及ぼします。毎日、入浴して血行をよくしたり、寒いときには、カイロなどで体や腰の回りを冷やさないようにしましょう。

 

食物繊維をしっかり摂る

食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らむので、便のかさを増やして適度に軟らかくしてくれます。野菜やいも類、豆類、海藻、きのこ類、ドライフルーツ、こんにゃくなどが食物繊維の多い食品です。

 

朝食をきちんと食べる

朝起きて、空の胃の中に食べ物が入ると、腸が活発に動き出し、便意が起こりやすくなります。起床直後に、冷たい水や牛乳をコップ 1杯飲むのも腸への刺激となります。

 

アルコールや香辛料は避ける

症状のあるときは、アルコールや香辛料は避けましょう。アルコールや刺激物は肛門を刺激してうっ血の原因となったり、症状を悪化させてしまいます。

 

 

(この記事は2018年10月1日発行「こすもすだより」第59号として掲載されたものです)