花ぐるまの怪
こんにちは。花ぐるま貞子です。
今回は、私の恐怖体験をお話します。
・・・それは、夜勤が終わったある日のことでした。
夜間診療の終了の連絡が入り、薬局内の機械類を止めて静まり返った丑三つ時
どこからか、「カチカチカチカチカチ」と音が聞こえてきます。
耳を澄まさなければ聞こえてこないぐらいの小さな音です。
「カチカチカチカチカチカチ・・・・・・・・・・・・」
機械は全部止めたはず
「カチカチカチカチカチカチ・・・・・・・・・・・・」
そういえば、人がいないのに自動ドアが勝手に開閉したり、
昼間なのに線香のにおいがしてお経のようなものがきこえてきます。
それに、近所には閻魔大王様が嘘つき者の舌を引っこ抜いたといわれる
大きなペンチも祭ってあります。
まさか、大王様がペンチを「カチカチ」言わせながら近づいて来たのか。
キャー・・・・・・・お地蔵さん、ごめんなさいーーーーーー
な、なんとドアのところまで来てるではありませんか。
恐る恐るドアを開いてみると
1分間に60回威すといわれている「鹿威し(ししおどし)」があったのです。
大家さん、ごめんなさいーーーーーー
こうして、私の恐怖体験は終わりました。
今では、この「鹿威し」が仕事に疲れたみんなの心を安らげてくれています。
次回は恐怖シリーズ第2弾「妖怪のいる商店街」をお送りいたします。