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事務局日誌

2024年8月13日

「虎に翼」と戦争犯罪・原爆裁判

本部のWです。
NHK朝の連続テレビ小説「虎に翼」が話題になっています。
 

去年の1月に書いたコムファリレーの記事「知らなかった「シモダ・ケース」(下田訴訟、原爆訴訟)」は世界で初めて原爆投下が国際法違反であったことを公的に判決したものとして有名だそうですが、このときの裁判官のうち一人が、「虎に翼」の寅子のモデルとなった三渕嘉子さんです。
 

 

NHKの番組のまとめによれぱ(ねほりはほり聞いて!政治のことば > 戦争犯罪)、
戦争犯罪とは
   a. 国家の指導者が違法な戦争の意思決定にかかわった場合
   b. 現場で戦っている兵士が国際法のルールに反するような形で損害を発生させた場合
 

「個人の刑事責任」が問われるもの。
 

そしてこの犯罪は四つに分類される。

  • いわゆるジェノサイドと呼ばれる「集団殺害犯罪」…ある集団の全部または一部を破壊する目的で人の殺害
  • 「人道に対する犯罪」…故意に広範で組織的な形で人を殺害したり、強制移住させたりすること
  • 狭義の「戦争犯罪」…使ってはいけない兵器を使うことや、捕虜や傷病者、民間人など戦闘から離れている人たちへの対応を定めたルールに反する行為
  • 「侵略犯罪」…国連憲章に明白に違反し、違法な戦争の意思決定に関わること

 

 

ジェノサイドについては、今年4月の記事「レムキンという人」の記事を参照してください。
戦争のルールや国際人道法については、赤十字国際委員会の「国際人道法に違反するとどうなるの?」や「戦争で使ってはいけない武器とは?~国際人道法の観点から」をご覧ください。
 

 

なお、判決文のうち、原爆投下が国際法違反であると断じている部分はPDF
91ページ、「無防守都市に対する原子爆弾の投下行為は、盲目爆撃と同視すべきものであって、当時の国際法に違反する戦闘行為であるといわなければならない」。

92ページ「広島、長崎両市に対する原子爆弾による爆撃は、無防守都市に対する無差別爆撃として、当時の国際法からみて、違法な戦闘行為であると解するのが相当である」、
100ページ「広島、長崎両市に対する原子爆弾の投下により、多数の市民の生命が失われ、生き残った者でも、放射線の影響により一八年後の現在においてすら、生命をおびやかされている者のあることは、まことに悲しむべき現実である。この意味において、原子爆弾のもたらす苦痛は、毒、毒ガス以上のものといっても過言ではなく、このような残虐な爆弾を投下した行為は、不必要な苦痛を与えてはならないという戦争法の基本原則に違反しているということができよう」
あたりだと思います。

核兵器禁止条約も何もなかった時代に、世界中の法律のどこにも「原子爆弾」が書かれていなかった時代に、国際「法」違反であると判決するのに、慎重にくどくどしいまでに説明しているように、素人目には映ります。
 

 

なんにしても、ドラマがどのような展開になるか、楽しみではあります。三渕裁判官の名前は、PDFの132ページです。