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健康・お役立ち情報

2020年9月15日

より良い快眠のために

本部のTです。

まだまだ残暑も厳しく、寝苦しい日々を過ごしている人も多いと思います。皆さんは快眠のために、意識していることはありますか?

睡眠については様々な研究があり、良いとされる生活習慣にも諸説あります。その中でも、今まで私が実践してきて睡眠改善に効果があった生活習慣をご紹介いたします。

① 夕方以降はコーヒーなどのカフェインを摂らない。

カフェインは就寝の4~6時間前には摂取をしないほうが良いとされています。ただし、カフェインが体内から消失するまでの時間は個人差があります。私の場合は16時以降のコーヒーで寝付きが悪くなることに気づいたため、16時以降はなるべく白湯や麦茶を飲むようにしています。どうしてもコーヒーを飲みたいときはカフェインレスコーヒーにしています。

② 寝る90分前に入浴する。

人間の体内時計は深部体温(体の内部の温度)と大きな関係があると言われています。深部体温は就寝前に大きく低下し、就寝中は低く保たれています。逆にこの深部体温の低下がないと、良い睡眠にならないとされています。そして、深部体温は大きく上がった分だけ大きく下がるという性質があります。入浴は、一時的に深部体温を上昇させることで、結果的に深部体温を低下させ、それによって良い睡眠を生み出してくれます。ただし、上がった体温は下がるまでに少し時間がかかります。そのため、寝る直前の入浴は逆効果で、約90分前に入浴するのが睡眠に良いとされています。

 

③ 朝はまず日光を浴びて、きちんと朝食。寝る前のパソコン・スマホは必要最低限に。

朝の光と朝食は体内時計の乱れをリセットしてくれます。逆に寝る前の光による刺激は、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を低下させてしまい、睡眠の質を低下させるので、パソコン・スマホはなるべく使わないようにしています。

以上、3つの睡眠改善に効果があったと感じる生活習慣を紹介いたしました。前述の通り、睡眠の研究は諸説あり、この3つの生活習慣が絶対に良いと断言はできませんが、睡眠についての悩みを抱えている方がおられたら、少しでも参考にしていただければ幸いです。

生活習慣の改善だけでは治らない不眠については、病院を受診することをお勧めします。現在はロゼレム® (ラメルテオン)など、比較的副作用の少ない睡眠改善薬も存在します。(このロゼレム®は脳内のメラトニンの分泌を促すことで、体内時計を整えてくれます。よければ以前の記事『不眠症~睡眠薬の種類~』も参考にしてください。

もし、薬のことや体調のことで不安があれば、気軽に薬剤師に相談してくださいね。

 

参考文献

睡眠と体温

不眠と体内時計について考える

柴田重信(2020)「食べ方から見直す体内時計の整え方」