「マイスモールランド」を観ました。難民・人権・医療
SNSでも評判になっている「マイスモールランド」を観に行きました。
オフィシャルサイトはこちら(別窓が開きます)
あらすじ
17歳のサーリャは、生活していた地を逃れて来日した家族とともに、幼い頃から日本で育ったクルド人。
現在は、埼玉の高校に通い、親友と呼べる友達もいる。夢は学校の先生になること。
ある日、サーリャたち家族に難民申請が不認定となった知らせが入る。
在留資格を失うと、居住区である埼玉から出られず、働くこともできなくなる。
在留資格がなくなると入国管理局(「入管」)の施設に収容されるのが原則だが、「仮放免」という身分で町で暮らすことができる。しかし、写真の上部に書いたように、就労もできず、居住区から出ることもできず、国民健康保険にすら入ることもできない。
そんな折、父・マズルムが、入管の施設に収容されたと知らせが入る……。不正就労が摘発されてしまったのだ。
サーリャきょうだいたちは家賃も払えなくなり、退去を迫られる。
在留外国人のかかえる問題と民医連
日本の難民認定の難しさや、入国管理局施設での外国人の処遇の問題点など、この問題にかかわっている人達からすれば、物足りないかもしれないけれど、川和田監督は、とにかく自分の社会のこととして興味を持ってもらうことを目標にしてこの作品を撮ったとのことです。
特に、「仮放免」という身分が、それでなくても制限されている人権を、もっと剥奪してしまうこと、日本で何の罪も犯さず暮らしている家族や子どもたちの生活を窒息させてしまうこと、家族や子どもたちは何とも理不尽な制限を受けながら、みんなとは違う生活や貧困を強いられること、等々想像力を働かせねぱならないところだと思います。
在留外国人の問題は医療に限っても深刻です。
残り少ない上映日程ですが、可能な方はぜひ観に行ってほしいと思います。また、民医連が在留外国人の暮らしや医療の問題についても活動していることも下記に紹介しておきたいと思います。
(コムファリレー以外は別窓で開きます。)
- 特集 日本の難民 翻弄される人びと 弱者に冷たい国、日本 フォトジャーナリスト 佐藤文則 いつでも元気 2016.2 No.292 (長い記事ですが、クルド難民がなかなか認定されない理由について触れています)
- 人権のアンテナを高く掲げ⑥ 国籍や在留資格にかかわらず すべての人に医療保障を 民医連新聞 2021.12.7
- 【要請書2021.11.29】国籍や在留資格の有無に関わらず、すべての人への医療保障を求める要請書
- 制度化求め会見 外国人の医療問題 民医連新聞 2021.11.2
- ふるさとって呼んでもいいですか?—定住外国人と医療 コムファリレー2019年7月