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健康・お役立ち情報

2021年5月6日

漢方薬の服用の仕方と注意点

本部のTです。

今回は、漢方薬の服用の仕方と注意点についてまとめました。

 

① 漢方薬は白湯または水と一緒に飲みましょう。

  • お茶やジュース等と一緒に飲むと、薬の吸収に影響し、本来の効果を発揮できなくなってしまう可能性があります。漢方薬は白湯または水で飲みましょう。

  • ただし、薬が苦くて飲めない場合などは、ゼリーやオブラートを利用する方法もありますので、一度薬剤師に相談してみて下さい。

 

② 漢方薬は食前または食間に飲むのが基本ですが、飲み忘れた場合は食後でも構いません。

  • 漢方薬は、食前(食事の約30分前)、食間(食後2~3時間程度)に飲むのが効果的であり、基本的には食前または食間に飲みます。
  • しかし、飲み忘れた場合は、気づいたときに飲んでも構いません。食後に飲んでも効果が大きく落ちることはないとされています。漢方薬が胃の負担になりやすい患者さんの場合では、食後服用で処方が出されるときもあります。
  • ただし、一度に二回分の薬を飲むのは止めましょう。副作用が出やすくなります。

 

③  漢方薬にも副作用はあります。過剰摂取は控えましょう。

  • 漢方薬は副作用が少ないというイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし、漢方薬も薬であり、過剰摂取により副作用が出る可能性があります。
  • 漢方薬には、生薬が複数含まれており、それらが組み合わさり効果を発揮します。例えば、「甘草(カンゾウ)」は葛根湯など多くの漢方薬に含まれている生薬で、鎮痛、抗炎症、鎮咳去痰などの作用があります。また、漢方薬ではなくても、「甘草」が配合されている市販薬やドリンク剤もあります。しかし、「甘草」は過剰摂取すると、血圧があがる、体がむくむ、手足がだるいなどの症状が出る「偽アルドステロン症」が起こる場合があります。複数種類の漢方薬や「甘草」を含む薬を飲む場合には、注意が必要です。

  • その他にも、組み合わせに注意が必要な漢方薬もございますので、副作用を防ぐためにも、飲んでいる薬はすべて医師及び薬剤師にお伝えいただき、気になる症状があれば、必ずご相談ください。

 

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参考文献
「くすりの話 167 漢方薬」https://www.min-iren.gr.jp/?p=19573
「くすりの話 18 漢方薬~副作用はないの?」https://www.min-iren.gr.jp/?p=26771